ブリッジ

Dental Bridge

ブリッジによる機能回復

虫歯や歯周病によって、抜歯を余儀なくされてしまった歯を補う修復治療の1つであるブリッジ。

欠損した部分の両隣の歯を土台として、橋をかけるように欠損部を修復するため、「ブリッジ(橋)」と呼ばれています。

連続欠損1歯〜3歯の場合に用いられることが多く、臼歯部だけでなく前歯部にも用いられます。しばしば、部分義歯インプラントなどと比較されます。

一方、健康な歯を土台にして修復するため、少なからずとも土台の歯に影響があります。したがって、このブリッジがどれだけ維持できるのか。将来を見据えた設計や調整が求められる修復治療でもあります。

ブリッジ

ブリッジの特長

他の欠損治療と同様にブリッジにも特長があります。
その中でも「利点」と考えられるポイントを3つ紹介します。

取り外しがない、違和感が少ない

ブリッジ

ブリッジはとてもシンプルな治療です。
機能回復という面においては、よく用いられる修復治療です。適応であれば、部分義歯をブリッジに置き換える症例もあります。

インプラントとの組み合わせもできる

インプラント

例えば、奥歯2本を失ってしまった場合、土台となる歯が1本足りないため、インプラントを埋入することで土台にすることができます。このようにインプラントの本数を最小限に抑え、ブリッジと組み合わせることで、治療の選択肢の幅を広げてくれます。

土台となる歯に神経があれば、長持ちする可能性がある

歯の神経

日本補綴歯科学会のガイドラインによると、土台となる歯を神経があるかないかによって左右されますが、10年推定の生存率は89.2%という報告があります。
歯の神経が無い方や、歯ぎしり・食いしばりなどがある方は、土台の歯が破折してしまったり、ブリッジがよく取れてしまうことに繋がります。
そのため上記の生存率がそのまま当てはまらない場合があります。

ブリッジの欠点

欠点も他の治療同様に存在します。
他の治療と比較する際に、欠点を理解することも重要です。
以下に代表的な欠点をご紹介します。

土台となる歯を削る必要がある

ブリッジ

ブリッジで修復するには土台が必要です。
その土台の天然歯を削らなければならないという欠点があります。
歯を削りたくない場合は、インプラント部分入れ歯など別の選択肢を検討する必要があります。

土台の歯に負担がかかってしまう

インプラント

欠損した両隣の歯を土台にして修復するため、噛む力が土台の歯に集中するため、負担がかかってしまいます。
特に神経が無い歯を土台にすると、噛む力に耐えることができずに、歯根が破折してしまうリスクが高くなります。欠損の本数が多ければ多いほど、土台に負担がかかってしまいます。

ブリッジで修復する際に
考慮すること

ブリッジで修復する際には、様々なことを考慮しなければなりません。
当院で特に意識的に考慮していることをご紹介します。

将来を見据えたブリッジの設計

設計

出来る限り長期に渡ってブリッジが維持できる設計をします。特に噛む力を考慮します。土台となる歯に負担が強くかかる設計になると、早期に歯根破折などの問題を引き起こす可能性があるからです。

マイクロスコープ、ラバーダム防湿での処置及び接着

ラバーダム

歯の処置及び接着処置はブリッジの寿命を伸ばすためには、手を抜いてはいけない部分です。
当院ではマイクロスコープ下で歯の処置を行います。また、ラバーダム防湿で治療する歯を呼気や唾液などから隔離し、接着処理に影響するリスクを限りなく排除します。

土台となる歯の評価及び処置

歯の評価
  • 歯髄の保存(歯の神経を残す)
  • 根管治療(歯の根の治療)
  • 歯質に影響を与えない素材のコア(土台)
  • 歯周病治療を行い、歯周組織を健全な状態にする
  • 噛む力を考慮し、咬合調整を行う

これらを行い、出来る限り土台となる歯を長持ちさせるようにします。これらを絶対に疎かにしてはいけません。

継続的なメンテナンス

メンテナンス

ブリッジのリスクは大きく分けて3つあります。

  • 土台となる歯が歯周病になる
  • 土台となる歯が虫歯になる
  • 土台となる歯が破折してしまう

これらを出来る限り防いでいくために、メンテナンスを徹底しています。問題があれば早期に対応し、ブリッジを長く維持できる努力をします。患者様が定期的にメンテナンスにご来院していただく、ご自宅でセルフケアを頑張っていただくなど、積極的にメンテナンスに参加していただくことが、ブリッジの寿命を伸ばすことに繋がります。

当院が推奨しないブリッジでの修復

当院ではブリッジにすることで他の歯が悪くなる可能性が高い場合は、ブリッジ以外の選択肢を提示することがあります。以下の場合は、当院は推奨しません。

ロングスパンのブリッジ

例えば、2本を欠損している場合、その隣の歯にブリッジをするので、噛む力は4本分になります。つまり、4本分の噛む力を2本で支える必要があります。欠損する本数が増えると更に土台の歯に負担がかかり、様々な問題を引き起こす可能性があるので、当院は推奨しません。

延長型のブリッジ

例えば、一番奥の歯を2本欠損しているとしましょう。
一番後ろの歯の土台がない状態で、その前の2本の天然歯で支える場合、土台になる歯にかかる負担はとても大きなものになります。

シーソーを想像するとわかりやすいです。片方に子供が2名座っていて、大人の人がもう片方から勢いよく座ったら子供たちは飛んでいってしまいますね。

そんな力がかかるので、ブリッジが取れたり、土台となる歯が割れる、土台の歯が揺らされて咬合性外傷によって歯を支える骨が溶けてしまう可能性があります。

ブリッジも大切ですが、
残せる歯を残すことも大切です。

これまで抜歯や欠損があることを想定して、ブリッジについてお伝えしてきましたが、残せる可能性があれば歯を残すことが最も大切です。

もちろん、残した歯が一生抜歯にならないとは言えません。
一方で、ブリッジになる時期を遅らせることができれば、支台歯となる歯を長持ちさせることに繋がります。

まずは、根管治療や歯周治療によって歯を保存することを目標とします。
その上で抜歯が必要な場合にブリッジを検討するようにしましょう。

歯が無くなることを想定するのではなく、まずは失わないように、お痛みなどを感じたら一歩踏み出して当院へご連絡ください。

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岩井デンタルオフィスでは、歯科治療のセカンドオピニオンを受け付けております。
第三者の目線から公平に判断し、患者様の不安点を解消できるよう努めています。

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