症例紹介

Case Study

抜歯になる歯はどんな歯?

院長の岩井です。

今回は抜歯になる歯はどんな歯?というテーマでブログを書いてみようと思います。

そもそも当院は「歯を残したい」という希望を持っていらっしゃる患者様が多く、

マイクロスコープやラバーダム防湿を用いて根管治療を行い、接着修復でなるべく歯を削らないように配慮しています。重度の歯周炎についても歯科衛生士と共に保存を最優先して治療計画を立案します。

一方で、どうしても残せない歯が存在しているのは事実です。

ではどんな歯が抜歯となるのでしょうか。わかりやすくご説明致します。

抜歯の前提

  • 歯に強い痛みがある
  • 歯の根に膿が大きく溜まっている
  • すでに1回根管治療をしている

これだけの条件では「抜歯」という判断はできません。

そのため、その歯の状態や周囲の組織の状態を検査してみて、残せるか抜かなければならないかを検討していく必要があります。

したがって、抜歯と言われたけれど何か納得できていない人は、歯科ドック(精密な全顎検査)を受けて、ご自身が納得される形を目指したほうが良いでしょう。

加えて、残せると判断した歯が必ずしも残せるとは限りません。

人間は生きていますし、歯も同じです。状況が変われば結果も変わります。

そこをご理解いただけると尚良いかと思います。

また、全顎的な治療を行う場合に予後に不安がある歯を残すことで治療計画が複雑になる場合もある為、ここは患者様と要相談の上、治療計画を決定しています。

代表的な抜歯ケースについて

残存歯質が不足している

中等度歯周炎 術前

術前

中等度歯周炎 術前

術後


これは髄床底と呼ばれる神経のある場所の底の部分まで虫歯が進行してしまっており、骨の下にも虫歯があるため、治療したあとに残る歯質が不足してしまいます。エクストリュージョン(歯を引っ張り出す矯正治療)などで無理に治療をしても歯冠歯根比が1:1以下になってしまうので抜歯のケースとなります。

患者さんの基本概要

年齢 ・性別 30代 女性
主訴 歯が取れた

重度の歯周病で歯が残せない

中等度歯周炎 術前

術前

中等度歯周炎 術前

術後

この写真は重度歯周病の患者様です。

歯槽骨(歯を支える骨)が大幅に溶かされている状態で、強い動揺が認められています。今にも歯が抜けてしまいそうなほど、骨が溶かされている状態の歯は残念ながら抜歯になってしまう可能性が高くなります。

歯周組織再生療法は全ての症例で適応になるわけではありません。

抜歯にならないためにも早めに治療を行いたいところです。

患者さんの基本概要

年齢 ・性別 60代 女性
主訴 歯がグラグラして噛めない

他の代表的な例

  • 歯が割れてしまっている(歯根破折)
  • 歯の根が溶かされてしまっている(歯根吸収)

これらのケースも抜歯の対象となります。

歯根破折を口腔外で接着して戻す再植治療を行うクリニックがありますが、

当院では予後不良のケースが多いため対応しておりません。予めご了承ください。

抜歯と宣告されても諦めてはいけません

ここまで代表的な抜歯ケースをご紹介致しましたが、適切な診査と治療で歯を残せる可能性が多くあるのも事実です。まずは歯科ドックなど精密な検査を受けた上で、歯が残せるかどうかを一緒に判断していきましょう。万が一抜歯となった場合でも、患者さんのご要望に応じて様々な治療方法がありますので、患者さんの希望に合わせて治療を決定していけたらと思います。

当院ではセカンドオピニオンを受け付けています。

お気軽にお問い合わせいただけたらと思います。

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第三者の目線から公平に判断し、患者様の不安点を解消できるよう努めています。

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