千葉県千葉市中央区新宿2丁目12−1
Moderate Periodontitis
中等度歯周炎は歯周病によって歯槽骨が大幅に溶かされることで、歯が動揺するなど、軽度歯周炎にはなかった症状が顕在化します。
具体的には、
このように歯槽骨が半分程度溶かされてしまうため、歯がグラグラして食事が噛みにくい。優しくブラッシングしても出血があり、痛みも発生するため、歯磨きが辛くなり、更に歯周病を進行させてしまうリスクが高い状態にあると言えます。
中等度歯周炎にまで進行すると、歯周ポケットが深いので歯ブラシが届かなくなります。歯周病の原因となるバイオフィルム(プラーク)や歯石は、歯周ポケットの中の歯根に付着します。
歯科医院で歯肉縁上・歯肉縁下のバイオフィルム(プラーク)や歯石の除去が必要になります。
中等度歯周炎になると、歯肉の腫れや出血、痛みを感じます。
歯磨き時に出血の多さや痛みによって、磨くのが困難になります。それによって更に歯周病を進行させてしまいます。
中等度歯周炎であっても、歯磨き指導から開始します。患者様の立場からすれば、早く何とかして欲しいと思われるかもしれませんが、プラークコントロールがしっかりしなければ、歯周病は改善しません。中等度歯周炎の場合は歯磨き時に痛みが発生するので、歯ブラシの処方も行います。
歯槽骨の喪失が大きくなるため、深い歯周ポケットが形成されます。そのため、歯肉縁上だけでなく歯肉縁下の歯石除去を行う必要があります。
軽度歯周炎に比べて治療の難易度が高くなり、治療に要する時間も長くなります。
治療内容ではありませんが、とても重要なファクターです。
治療の経過とプラークコントロールの状態を確認するために再評価を行います。その時、歯周ポケットの減少、出血の減少が認められるかを評価します。認められれば、良好な状態を安定・維持させるための定期メンテナンスに行こうし、認められなければ歯周外科治療に移行します。
歯周外科治療の方法はいくつかありますが、主に歯肉を切開・剥離し、歯肉に隠れた部分の歯根面を露出させて、歯石やバイオフィルム(プラーク)を除去するフラップ手術を行います。
診断の結果、適応可能であれば歯周組織再生療法を行います。
歯周病によって喪失した歯周組織(歯槽骨など)を再生させるための治療が歯周組織再生療法です。再生誘導剤の種類や術式はいくつかありますが、状況に応じて使い分けをしています。
重度の骨吸収がある方は、非適応になります。(効果が得られないため)
元通り(健康な状態)になるわけではありません。治療後の継続的なメンテナンスが必要になります。
術前
術中
術後
年齢 ・性別 | 40代 女性 |
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主訴 | ブラッシング時の出血、歯茎の腫脹 |
所見・診断 | 全体的に歯石が付着しており、強い腫脹、出血が見られた。 歯周ポケットも5〜6mmあったため、中等度歯周炎と診断した。 |
治療内容 |
歯周基本治療(プロフェッショナルクリーニング、ブラッシング指導、プラークコントロール、生活習慣の改善)によって、歯周病の改善を図った。 結果、外科的処置をせずに中等度歯周炎が治癒した。 歯肉縁上、縁下(歯茎の上と歯肉の中)のバイオフィルム及び歯石の除去をプロフェッショナルクリーニングで行います。 |
治療のリスク | 歯肉縁下の歯石を取るときに、出血する可能性があります。 プラークコントロール、メンテナンスを行うと歯周病は再発します。 |
治療の期間 | 5ヶ月 |
治療に要した費用 | 165,000円(税込) |
岩井デンタルオフィスでは、歯科治療のセカンドオピニオンを受け付けております。
第三者の目線から公平に判断し、患者様の不安点を解消できるよう努めています。